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2017年1月22日日曜日

【セルビア観光】ユーゴスラビア歴史博物館【チトーの霊廟】/Muzej istorija jugoslabije.

ベオグラードの中心部からバスで10分程行ったところにユーゴスラビア(ユーゴスラビヤ)歴史博物館があります。
この博物館にはユーゴスラビア建国の歴史を綴ると共に、ユーゴスラビア連邦のカリスマ的指導者と言われたチトーの霊廟があります。

旧ユーゴスラビア連邦の指導者チトー。
資本主義国家の日本で生まれ育ったまめは、「社会主義の指導者、、、?うーん?怖い人??」と言う、短絡的かつ浅はかなイメージしかありませんでした。

セルビアに住む事になって、様々な場面でバルカン半島という地域の複雑さを感じる事がありました。
社会主義体制も資本主義経済も、良いとも悪いとも一言では表現出来ません。
彼の政治手法は様々な議論がなされる所ではありますが、正解の無い問題に立ち向かってきた政治家の一人と言えます。


<ユーゴスラビア歴史博物館に向かう>

この博物館は中心部から少し離れた所にある為バスに乗る必要があります。
バスで隣に座ったおじさんに「どこに行くのか?」と聞かれたまめ達。
「ユーゴスラビア歴史博物館に行きます。」と答えたのが運の尽きでした。


おじさん「チトーだなぁぁぁぁ!!!」


まめ達はチトーだなんて一言も言って無いのですが、"ユーゴスラビヤ歴史博物館=チトーの墓参り"という図式がおじさんの頭の中に完全に出来てしまいました。
実際にこの博物館の中にチトーの霊廟があるのでそう思われても仕方が無いのですが。

おじさんは自称60歳で、戦争の思い出と現在のセルビアの問題点を熱く語ってくれました。
ちなみにおじさんは怒っている訳でもなんでもなく、ただ声が大きいだけです。



<ユーゴスラビア歴史博物館大公開!>

ユーゴスラビア歴史博物館には3つの棟があり、5月25日博物館、旧博物館、花の家(チトーの霊廟)の共通チケットになっています。
入場料は最近400dinに値上げされた様です。
ユーゴスラビヤ歴史博物館

5.25博物館は特別展示とチトーのムービーが見られます。このムービーは若干プロパガンダ風で、単純なまめはチトーは凄い人なんだ!と思いました。いや、凄い人なんですけどね。

旧博物館はユーゴスラビア時代の様々な物品や写真が展示されています。
ユーゴスラビア時代の地球儀や地図などがあり、面白いです。

そして、チトーのお墓(花の家)です。
カリスマ的指導者チトーの霊廟には今も献花に訪れる人が絶えないそうです。
チトーの凄い所は寿命を全うした所だとまめは思います。これだけの指導者が暗殺を免れたのは才能であり、運命だったと言えるでしょう。




<チトーについて怒られるくらい簡単にまとめてみました>

チトーのまめのイメージです。

犬猿の仲の巨人ファンと阪神ファンの野球少年達(バルカン諸国)の前に突如現れた野球未経験(小学校卒)な彼。
彼らが喧嘩を始める(民族主義者)と即殴り、「お前ら仲良くしろ!(粛清)」と言ってまとめ上げ、カリスマ部長(指導者)にまでのし上がりました。
甲子園に出るくらいの他校の強豪野球チーム(ヨーロッパ諸国&ロシア)にも物怖じせず、強豪チームの部長達にも一目置かれる存在です。 
部員たちにとって勿論カリスマだけど、彼らだってたまには「巨人(阪神)が好きだ!」って叫びたいよね、うん、そうだよね。
で、カリスマ部長が引退したら、また喧嘩が始まった(ユーゴ解体)、的な。


はい。かなり乱暴な解釈です。 
怒られるくらい偏っているのは重々承知なので、真相が気になる人は自分でちゃんと勉強してください。



<チトーの作った旧ユーゴ憲法>

凄いものを見つけたのでご紹介致します。

ユーゴ憲法238条(2)
何人と雖も、ユーゴスラビア社会主義連邦共和国またはその個別構成部分について、降伏文書を承認したり署名したりする権利を有しない。また、占領される事を受け入れたり、承認する権利を有しない。何人と雖も、祖国を攻撃する敵に対してユーゴ市民が戦うことを妨げる権利を有しない。かかる行為は違憲であり、国家反逆罪で処罰される。国家反逆罪は、人民に対する最も重大な犯罪であり、深刻な刑事犯行為として処罰される。



さすがチトー元帥様、憲法解釈の余地なしです(汗)
降伏は許さん!!
という事ですね。

日本の憲法9条と真逆と言えるこの憲法。
今の日本人に考えさせるものがありますね。


日本国憲法9条

 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。

    前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。


しかしまめは、ユーゴスラビア歴史博物館に向かうバスで相席になったおじさんが繰り返しまめに言っていた言葉が一番心に残りました。

おじさん 「Never, Again!」
戦争を経験したおじさんの言葉の重みを、次世代を担う私たちは受け止める必要があります。




ユーゴスラビア歴史博物館


住所) Boticeva6

アクセス) 40、41番バス。Muzej 25. majで下車。
休館日) 月曜・祝日
入館料) 400din 
※チトーの誕生日は入館料無料になります。詳しくはコチラからどうぞ!



<セルビア観光リンク(ベオグラード)>

<セルビア観光リンク(近郊、郊外)>









 

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